
腸脛靭帯は、膝の外側に痛みが出ます。特に、膝の曲げ伸ばし動作で痛みがあり、ランニングや登山、自転車競技、階段を下りるときの痛みが特徴です。
初期には走ると痛みが出る程度で、通常歩行にはほとんど支障がありませんが、そのまま使い続けると炎症が強くなり、歩行時や立ち上がる、しゃがむなど、膝の曲げ伸ばしを伴う日常生活動作での痛みも強くなります。
腸脛靭帯は、太ももの外側にあり、お尻から膝 (ひざ) まで走行する「靭帯」です。
厳密には、お尻から太ももの途中までは大腿筋膜張筋 (だいたいきんまくちょうきん) と言う「筋肉」で、太ももの途中から徐々に靭帯組織へと変化していきます。
腸脛靭帯の役割は、上部の大腿筋膜張筋として足の付け根である股関節を曲げる (屈曲) 、外に開く (外転) 、内側に捻る (内旋) 動作を担っています。
下部の腸脛靭帯部は膝関節の安定と膝から下を外側に捻る (外旋) 動きを行います。
膝の繰り返しの曲げ伸ばし、特にランニングなどで腸脛靭帯がピンと張った状態になる大腿骨外側上顆という部分で強く擦れます。
そのため腸脛靭帯に炎症が起き痛みを発症すると考えられています。
・ランニングや自転車競技などスポーツでの使い過ぎ
・メンテナンス不足
・O脚変形
が原因となることが多いです。
ほとんどがスポーツ由来によるもので、腸脛靭帯炎の原因はオーバーユース (使い過ぎ) によるものが多く、運動後のメンテナンス不足でも筋肉を硬くし発症しやすくなります。
その他にも膝関節のO脚変形 (内反膝) があります。O脚になると外側の腸脛靭帯が大腿骨外側上顆の出っ張った骨の隆起に擦れやすくなります。
足にかかる負担も重要です。靴底が減ってしまった靴や外反母趾、扁平足であればランニング時に地面からの衝撃を受けとめる関節や筋肉への負担は大きくなり腸脛靭帯の緊張が強くなります。
腸脛靭帯炎を早く治すためには、痛みを和らげる対処から始め、段階的にストレッチや筋トレを取り入れていきましょう。
・安静
・おしりや太ももの外側・ふくらはぎのストレッチ
・おしりの横の筋力トレーニング
・痛みが少ない適度な運動
安静にしていただくのはご自身でも可能ですが、ストレッチや筋トレとなると、動かし方が分からなかったり、動かしすぎて痛めてしまうということも十分にあり得ますので、一度当院にお気軽にご相談ください。
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なかむら整骨院 寺田町院でございます。