肩関節周囲炎(四・五十肩)

痛みにより、肩を動かすことができなくなる疾患です。

肩の筋肉や関節包(関節を滑らかに動かす働きをもつ)が炎症を起こし硬くなるため、肩の痛みや動かしづらさが出ます。

肩の周りにある筋肉や腱などが加齢により硬くなって動きが悪くなることがあり、詳細な原因はまだ完全には解明されていません。

人口の約2%に生じると言われています。

40-60歳代に比較的多くみられます。

 

肩関節周囲炎は時期によって症状が異なります。

 

炎症期:徐々に痛みが強くなる(最初の数日から2週間ほど)

拘縮期:発症からしばらく経ち、徐々に軟部組織や関節などが硬くなる(2週間~6ヶ月)

回復期:徐々に肩が動くようになってくる(6ヶ月以降)

 

回復後に同じ側の肩に再発することは基本的にありません。

 

~肩関節周囲炎(五十肩)の症状~

・肩の痛み、動かしにくさ

・通常は片側だけに痛みを生じる

・痛みはある日突然、明らかなきっかけもなく生じることが多い

・最初の数日から数週間は動かさなくても痛い場合もある

・典型的には腕を挙げる途中には痛みがなく、「これ以上は挙がらない」という動きの最後で痛みが起こる

・二の腕や手先の痛みや痺れ

・肩の痛みが伝わることがある

 

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の改善方法は、それぞれ3つの病期に応じて適した処置を行う必要があります。

炎症期においては、運動を制限して無理に動かさないようにしましょう。

サポーター等を用いて固定しても良いでしょう。

特に冬は肩が冷えやすいので、入浴時に肩まで湯につかる、就寝時に布団から肩が出ないようにするなど注意が必要です。

 

拘縮期では、ホットパックや赤外線などの温熱療法を行い、可動域に応じたストレッチを他動運動で行います。

 

回復期には、拘縮が寛解して夜間痛も改善してくるので、徐々に自動運動を増やし、ストレッチを続けながら可動域を拡大していきます。

 

当院では、四十肩・五十肩に関して、まず治療が適応なのか、そうでないのかを視診、触診、検査法を用いて判断します。

手技治療しても症状の変化が少ない場合には、一度整形外科の受診を勧めさせていただいております。

四十肩・五十肩といっても大まかな総称になりますので、石灰化しているものもあれば、肩関節に異常をきたさないものもあります。

肩が上がらない、痛いから四十肩・五十肩と判断するのではなく、しっかりと診たうえで判断させていただいております。

また、症状に対するアプローチとして、電気治療、肩甲骨はがし、コッドマン体操など多くの治療法もありますので、

痛みでお悩みの場合、一度当院にご相談ください。

 

なかむら整骨院 寺田町院